本年3月31日、国土交通省が策定した「道路緑化技術基準」が、昭和63年以来四半世紀振りに改正されました。
改正において道路緑化は、街路樹の大径化・老齢化等を背景に、「植栽の健全な育成」とともに「道路交通の安全の確保」により重点が置かれ、道路交通機能の確保を前提にしつつ、緑化に求められる機能を総合的に発揮させ、「道路空間や地域の価値向上」に資するよう努めることとされました。
また、5年後の2020年には、オリンピック・パラリンピックが東京において開催されます。
大会では、マラソンをはじめとして、多くの競技が盛夏の道路空間を利用して行われます。
道路緑化は、快適な競技環境を提供するとともに、開催都市東京の緑豊かで持続可能な環境を担うものとして、世界にアピールする好機ともなり得ます。
本号では、これらの時代背景の下、改正された基準に沿った新時代の道路緑化のあり方について考えます。
特集:新時代の道路緑化のあり方を考える
- 今日の課題:みどりと人々のつなぎ手「道路」/東京都市大学 環境学部 教授岐阜県立森林文化アカデミー 学長東京農業大学・中部大学 客員教授 涌井 史郎
- 2020東京オリンピック・パラリンピックに向けた道路緑化のあり方/千葉大学大学院園芸学研究科 教授 藤井 英二郎
- 街路樹のあり方と維持管理について/東京農業大学地域環境科学部 教授 濱野 周泰
- 道路緑化による地域の価値向上/千葉大学 大学院園芸学研究科 教授 池邊 このみ
- 交通安全対策における道路緑化のあり方/東京工業大学大学院総合理工研究科人間環境システム専攻 助教 鈴木 美緒
- 道路緑化技術基準の改正について/国土交通省道路局環境安全課 沿道環境専門官 松居茂久
- 東京都における街路樹の充実事業について/東京都建設局公園緑地部 課長代理(道路緑化計画係長) 清永 丈太
- 国際観光都市京都における街路樹の変遷と育成管理について/京都市建設局みどり政策推進室 街路樹育成係長 内田 仁
連載・記事等
- 現代の松原人<16> 岡垣町のシンボル「三里松原」と歩む/三里松原防風保安林保全対策協議会 会長 占部 力
- 自然再生事例<36> 伊豆沼・内沼自然再生事業の取組/(公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 藤本 泰文
- 生きもの日誌<30> サンショウウオの仲間/兵庫県立大学 教授・兵庫県立人と自然の博物館 主任研究員 太田 英利
フォトギャラリー
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A4判 白黒48ページ
2015年10月15日発行 第42巻 第10号 通巻502号
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