テーマ1　減災や生きものの生息に資するグリーンインフラの姿

グリーンインフラは、自然環境が有するさまざまな機能を活用し、持続できる魅力的な空間・地域・場をつくる取組です。 本号では、河道氾濫原の繁殖環境保全、防災と生きものの避難地となる霞堤、都市水 害に備える緑地管理、棚田の生きものを支える空石積み、雨水を貯める雨庭を解説し ます。

• マツ材線虫病により強いマツ品種を作るための取組／ 森 誠一（岐阜協立大学 教授）
• 防災・減災に効果を発揮する霞堤の保全／ 松井 明（福井県立若狭東高等学校 教諭）
• 大都市圏周縁部におけるグリーンインフラ創出シナリオが内水氾濫抑制効果に与える影響／ 高取 千佳（東京大学大学院工学系研究科 准教授）
• 農村風景と環境をつくる「空石積み」の現代的価値／ 真田 純子（東京科学大学 環境・社会理工学院 教授）
• 都市に気孔を求めて−玄関前の雨庭から、都市河川の再生へ／ 渡辺 剛弘（善福寺川を里川にカエル会 共同代表・上智大学国際教養学部 准教授）

テーマ2　陸域生態系と沿岸生態系のつながりを考える

陸上には、沼や湿地、山間部を流れる渓流や平野部を流れる河川など多様な淡水生態系があり、沿岸にはサンゴ礁・マングローブ・干潟・藻場・砂浜等の生態系がみられます。森から海へ川でつながるこれらの生態系は、近年、温暖化などさまざまな要因で劣化、消失が進んでいます。  本号では、陸域生態系と沿岸生態系の密接なつながりを解説します。

• 百年かけて百年前の自然の浜をよみがえらせよう
  ／ 高松 美津枝（北海道漁協女性部連絡協議会 会長）
• 陸域森林生態系と河口・沿岸生態系のつながり／ 柳井 清治（石川県立自然史資料館 館長（石川県立大学 特任教授併任））
• 豊かな森が豊かな海を育むことにつながる／ 山下 洋（京都大学フィールド科学教育研究センター 特任教授）　
• 藻場の再生にあたっての処方箋／ 玉置　仁（石巻専修大学理工学部 教授）
• 干潟とベントスの生息環境を保全する／ 阿部 博和（石巻専修大学生物科学科 准教授）

連載ほか

• アホガミ様とぴかったん〈53〉 松葉ヨーグルトにマツボックリジャム／岩谷 美苗（樹木医、森林インストラクター、NPO法人樹木生態研究会 代表理事）　
• 松韻を聴く旅へ〈12〉 庄内砂丘で海岸林の現在を学ぶ／川廷 昌弘（公益社団法人 日本写真家協会(JPS) 会員博士( 環境学)日本緑化センター特別研究員･アドバイザー）　
• 水族館はおもしろい〈1〉 子どもと共に成長する水族館／篠澤 俊一郎（京都花園教会水族館館長 ）　
• 樹木楽学〈2〉 ニッケイ属とクロモジ属／小林 邦隆（一般財団法人日本緑化センター 緑化事業部）

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